愚陀佛庵 インターネット俳句会

結果発表

過去の結果発表

特選受賞句には選者の八木健デザインの「ハイクアート」が添えられます。
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第98回の結果(平成30年8月投句)

特選(10句+俳句アート)  秀逸(27句)  入選(72句)

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 特選、秀逸、入選作品の著作権は主催者に帰属します。
    また、それらの作品は俳句番組などでご紹介させていただくことがあります。

【特選】ジェラシーに震える身体蝉時雨(小鞠)八木健からのコメント:「取り合わせ」の句である。つまり「ジェラシーに震えているのは作者自身」というと。雌を求めて胴震いする雄の蝉と「愛憎の振動」という共通項。

【特選】重力が睡魔に化けるハンモツク(酒井 武利)八木健からのコメント:「化ける」の表現で特選に頂きました。かねて本欄に書いていたことだが、俳句は「詩」である。「詩の特徴は非科学的」ということ。逆手にとって一見化学的に描いたのが巧い。

【特選】ふりむけば佳人西瓜の種飛ばす(森岡滋夫)八木健からのコメント:俳句を書く動機のひとつ「意外性」である。作者が感じた意外性は斯くして読者に伝わる。しかし、佳人は西瓜の種飛ばして「あら滋夫さん見てたのね」なんて繕ったか。

【特選】次々と吾にニアミス赤とんぼ(永井和子)八木健からのコメント:トンボの中で赤とんぼがいちばん「気まぐれ」で「寂しがり」である。少しでも寂しそうな人を見ると慰めにくるらしい。和子さんは「これが男だったら」などと思っているのか。

【特選】妻の暑さを逃れ逃れて竹夫人(平田守弘)八木健からのコメント:竹夫人は公認の冷房器具である。季語となって歳時記にも出ているわけだが例句は少ない。この季語は平田君のように滑稽句としてつくると乾いた感じで楽しい。

【特選】割り箸の胡瓜の馬の脚折れる(岡田廣江)八木健からのコメント:俳句は出来事を結末まで書いてしまうとつまらない句となる。この句は胡瓜の馬を作る途中で割り箸が折れたとだけ書いてあとは読者に委ねたのである。

【特選】エッフェル塔掴む自撮りに汗ながす(山下美也子)八木健からのコメント:「写真を撮るのにエッフェル塔を掴んでいるように見せる」自身で撮影することを自撮りというわけですね。「エッフェル塔」というお洒落な言葉と「汗流す」の泥臭いことばが巧い取り合わせ。

【特選】西瓜割るつもりが地球叩いてる(辻 雅宏)八木健からのコメント:滑稽句である。滑稽は「当人は大真面目」で実はトンチンカン。それを見た人が囃し立てるのが基本。西瓜割りは滑稽句のシチュエーションとして最適なのである。

【特選】秋服にしては露出度高すぎる(土屋竜一)八木健からのコメント:露出は女性の本能。いわゆるセックスアピールである。露出度は和洋の文化の違いである。とにかく見せたい洋風とチラリズムの和風の差である。作者は「秋なんだから」とたしなめているのだ。

【特選】エビフライ尻尾カラリと秋の空(吟菜)八木健からのコメント:海老の尻尾が「からり」と揚がった。 秋空がからりと晴れ上がった。素直な取り合わせである。「尻尾」で切れて「からり」が「尻尾と「秋の空」の双方に掛かるようにしたのが巧妙。

秀逸

人の波花火の余韻持ちかへる水夢
はんざきに添ひ寝をしたき夜なりけりあまぶー
気ままなる旅の歩幅やねこじゃらしまこ
千匹の磯蟹台北の夕陽野良古
立秋やわたしの影の伸びたそう城内幸江
水中花昭和の匂ふカウンター都乃あざみ
おそらくは僕の前世は鉦叩大造
歩こうか虹立つ家のあたりまで斜木 美秋
ほたるぶくろに預けたままの恋ひとつ森内梅子
湿原の丁場に痩せた歩荷をり雛まつり
指で追ふ一筆書や蜘蛛の糸森鼻恵実子
水鉄砲一秒の虹現るる大槻税悦
輪郭を空に残して林檎もぐ露砂
稗餅や戦うマタギの勝負飯卯四男
滝飛沫四方八方八つ当たり野中たかし
年金で暮らせるとでも放屁虫おくにち木の実
蜩や回る地球に人は立つ垣内孝雄
くるぶしを撫でられて知る秋の風伊藤順女
蝉しぐれ やがて昭和も忘れられ田中 雅文
絆創膏剥がして夏を手放しぬ霞山旅
かなかなや骨さへも透きさうな声雪花
八月やちょいと先祖とみそかごと月の砂漠★★
帰省子を待てばキリンの首になるKかれん
蝉時雨左大和路右伊勢路よぶこどり
無造作に掃かれし灯蛾の骸かな菜の月
点滴の管に絡まる葉月かな青海也緒
うたた寝の瞼の底に遠花火花咲明日香

入選

寝不足で頭もやもや今朝の秋長谷川ぺぐ
かき氷脳爽やかに動き出す坂口留美子
炎帝や恐竜の足跡化石吉村よし生
ボランティア憩う重機の片蔭に照幸
秋暑き海に浸かってゐたる山羊吉良水里
幾千年 夏の空突く屋久の杉山﨑一子
鐘楼門の柱のやせて雲の峰篠﨑順子
蚊も飛ばぬ今年の異常気温かな大津英世
マスオ氏の不倫発覚!?竹の春佐東亜阿介
アホ踊り老いも若きも夜もすがら野中 たかし
切り口の豊かな黄色くり羊羹三枝 侑子
雑念の消えないままに猛暑去る風間昭彦
活け締めの慣れぬ手つきや夏怒涛かもん丸茶
拐はるる喧嘩の理由や台風来ときこ
おかつぱと坊主頭や木の実独楽渡邉春生
枝豆を茹でるちいままデコネイル葦たかし
またひとつ季節を終えて走馬燈さとう七恵
爺婆と田の稗抜く都会っ子むったん
瓦礫背に花火胸打つ隣町大久保直子
あやとりは橋、菱、川へ秋の暮桃猫
夕暮れに羽をへの字にとんぼ黙青い月
笹の葉を揺らして消えぬ糸とんぼ風峰
道ならぬ恋に警鐘鉦叩き辻が花
変わりなきことの幸せ水を打つ松永房子
暑き日や交わす言葉の同じかな奥村僚一
生身魂今日のランチは三越へ向井桐華
鬼灯やプラツチツクやおまへんで馬留場 露以
仏壇の桃や妹のにわか信心児玉リツ子
ヘッドフォン外せば噴火する残暑じゃすみん
向日葵のどれも俯き追悼式香壺
鬼百合に見下ろされつつ路地曲がる千葉睦女
寅さんもバカボンパパも腹巻す永井かおる
嬉しくて水面輝く夏休み美翠
夏休み人の流れに逆らいてカオリン
秋の蝶甘さ見分けて止まりけりかつたろー
ぱっと散り消ゆる花火の底の闇風紋
御輿来る客も売り子も手を止めて佐々木志緒
瞑想の耳に風鈴濁世かな一人静
逝く夏やたましい一つ置いて行き栗山豊秋
爺ジイや兄ニイもいる蝉時雨入江 澄泉
剥かれれば美白潤ひ梨なれば晴好 雨独
頑なに青夏草の分校三泊みなと
枝豆をもぎて喧嘩の種を摘む茂る
苦瓜を囓るスーパーボランティア中村眞喜男
したり顔 二指の猪口に あらばしり山田 洋一
照り返す歩道の匂ひ夏盛ん藤本禮造
スカイツリーかすめて燕帰る朝鹿沼 湖
金粉を撒き散らす蛾の太つ腹田村利平
落語家の扇子一度も開かれず斎乃雪
法師蝉どこか気の合う世捨て人田中 庵野
木に竹を接いで力士の日本語比々き
爽やかや蹠より草深々と登りびと
筆箱に止まりし時計休暇果つ露玉
これでもかこれでどうだと夏地獄晃生
爽やかや一番端の眼鏡っ子洒落神戸
木犀の花散り敷かれてこそ美し小川めぐる
ゆつくりと生きていいんだ秋蛍文女
月見豆月輪の恋明日にせよ鉢三丸
赤とんぼ末社は閑か絵馬揺れて百合乃
ハリウッド特殊メイクの案山子なり司啓
もう何も恐いものなき裸かな歌川聖一
子に渡す父ががぶりと長十郎大久保俊克
くまモンの甘き醤油や処暑の卓龍野ひろし
改札に集ふ少女らふかし藷椋本望生
父の日や知命の息子よりレイバン志保川有
須可捨焉乎欲と未練と毒茸真紗子
我が腰へ君が胸まで夏の草渡邉竹庵
川越ゆるまで吹きやむな秋の蝶柴原明人
子規庵や壁の曼荼羅へちま水秋月なおと
枝豆の湯気の貼りつく眼鏡かな伊奈川富真乃
紫蘇を揉み赤き手のまま昼餉とす草野 道也
八時十五分の無言夏終る百草千樹


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